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信州大学

国立大の中で古来の名前を使ってるのは、ここと弘前大、そして琉球大だけ。
長野県・松本市にあります。八王子からだと「特急スーパーあずさ」で
二時間ほど。冬期講習も終わってヒマな身なれば、行ってみることに。

JR松本駅。お城口を出るとバス・ターミナル。駅の温度計は7℃。
澄み渡った冬空。良い時期に来たものです。バスは北市内線。
「西まわり」に乗ってみましょう。深志高校・裏を過ぎて、
やがて信大・附属病院がドーンと見えてきます。立派な病院。

その裏に、と言っては失礼ですが、病院の陰に隠れるように
信州大学はあります。地元では「信大」(しんだい)。
八学部を揃える総合大学。

全学部、一年次ではメインの松本キャンパスの「全学教育機構」。
二年次以降、それぞれの学部ごとにキャンパスが分かれます。

松本キャンパス・・・人文学部、経済学部、理学部、医学部
長野キャンパス・・・教育学部、工学部
南箕輪キャンパス・・農学部
上田キャンパス・・・繊維学部

上田の繊維学部こそ、実に信大らしいと言わねばなりません。ファイバー、
すなわち繊維に特化した学部は、全国でもここだけ。
養蚕(ようさん)が盛んだった信州らしい、ニクイ学部。

繊維は今や、衣料だけでなく新素材である「炭素繊維」、どんな水でも
キレイにする「浸透膜」など、さまざまな分野で必要とされてます。
しかも、この分野では日本企業が断トツ! 東レ、帝人、三菱レイヨンが
世界のマーケットを席巻。

とはいえ、このような有望なマーケットを、したたかなサムスンが
見逃すはずありません。数年前に「膜」の分野に参入したと思ったら、
アッという間に商品化に成功。いつものように、日本企業から技術者を
引き抜き、開発に数十年かけた技術を盗むやり方。

今度こそは日本企業。電子のミジメな敗北を教訓に、
技術流出を防いでほしいですね。

さて信大。旧制・松本高校の流れを汲んでます。松本高校と言えば、
旧制高校の中でも、最もロマンチックな高校。談論風発。雄大な山々に
囲まれて、生徒たちは政治、文学、哲学を語り合いました。

ここから北杜夫(きた もりお)辻邦生(つじ くにお)と言った、
高名な作家が出ました。彼らが作家として名声を博した後も、
松本高校での青春時代を懐かしみ、それを文章にしてることは有名。
「学都」を自認する松本市の面目躍如でしょう。

とはいえ信大。旧制・松本高校のロマンティシズムだけでは、
やっていけません。戦後、信大に変わってからは、まともな作家も
文学者も出てません。そもそも文化人が出ないのです。

大学が活性化するためには、文系、しかも人文がガンバらないと
いけません。ですが信大。どうやら過去の遺産を食い潰し、新しい何かを
作り出せないまま、時を過ごしました。そう。今の信大は医学部で、
なんとかもってるようなもの。東京の受験生は「信大」と聞いても、
医学部・以外に何も思いつかないでしょう。

今こそ、信大は人文学部を中心にテコ入れし、過去の伝統を復活させるべき。
でないと、これだけの規模を持ちながら、地元の公務員、教員を輩出する
くらいがせいぜいの、ローカル大になる恐れがあります。
今が正念場です。

雪山
mountains

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信大

これはこれは。
取材旅、ご苦労様でした。

毎度、取材の迫力を感じる記事は
読んでいると、卑近な表現ながら得した気分になれるのと、
読み応えがあって、自分も行ったような気持ちになるのが嬉しいです。
今の信州は、雪一色でしょうか。

いつも
記事を待っていますので、どうぞよろしくお願いいたします。
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